原発問題や日本社会について
中島聡のブログ

永遠のパソコン少年・中島聡が、原発問題や日本社会について語る。

日本が50以上の原発と大量のプルトニウムを抱え込んでしまった本当の理由

05/11/2012

与えられた仕事を着々とこなすのは上手だが、ちゃぶ台をひっくり返すようなことは決して出来ない霞ヶ関の官僚が、1960年代に立てられた時代遅れの国家戦略を2012年の今になってもコツコツと実行しているから、原発を止めることもできなければ、使用済み核燃料の処理問題も先送りしたままで放置しているのだ。

原発にこれ以上投資することに本当に意味があるのか考えてみよう

05/05/2012

関西電力が再稼働を急ぐのは、夏場の電力が足りないからではなく、原発なしでは関西電力の経営状態が大幅に悪化してしまうからである。結局は「安全」を求める国民と「経済性」を優先する関西電力がすれ違っているだけの話だ。

最新の研究で「低線量被曝にしきい値がない」ことが明確に

04/30/2012

万が一低線量被曝が原因で癌や白血病になったとしても、政府もしくは東電からまっとうな補償を受けるためのプロセスは長く苦しい戦いになる。判決が出たころには、放射性物質をまき散らす原因を作った東電の経営陣や保安院、そして、子供たちを放射性物質から守ることができなかった文科省や厚生省の役人もすべて現役を引退している。

日本の「単位面積あたりの原発の過酷事故の確率」は世界の4000倍

04/29/2012

「狭いニッポン、そんなに急いでどこへ行く」という交通標語があったが、地震国の日本にこんなに急いでたくさんの原発を作り、いったい日本はどこへ行こうとしていたのだろう?原発が作り出す豊富な電力のおかげで、本当に日本人の暮らしは豊かになったと言えるのだろうか?

声を上げはじめた地方自治体の首長たち

04/18/2012

いっそのこと、すべての都道府県がいったん日本国からの独立を宣言した上で、まったく新しい連邦政府を一から作り直すぐらいの過激な変革が必要なのではないかと妄想してしまう今日この頃である。

ジャイアンからの手紙と霞ヶ関文学と

04/17/2012

米国の Ron Wyden 上院議員が日本大使に向けに書いた書簡が注目を集めている。
「お前たち、何をもたもたしているんだ。東電なんかに任せておかずに一日でも早く使用済み核燃料をプールから取り出すべきだろう。福島第一は、日本だけでなく世界中に放射性物質をばらまいているんだぞ。こっちから軍隊でもなんでも派遣して手伝ってやるから、見栄も外聞も投げ捨てて、素直に泣きついて来い」という意味だ。

「組織と人と法律」を根本的に変えずに、再稼働などありえない

04/16/2012

ウォールストリート・ジャーナル日本語版が原発の再稼働についてアンケートを集めたところ、反対票が92%だったそうである。
ここまで反対派が多いのは、問題が単なる「100%安全な原発などありえない」という「科学的」安全神話の崩壊から、「日本政府には原発のような危険なものは任せられない」という「組織的」安全神話の崩壊に達しているからである。

良い子はマネしてはいけない「政治判断」

04/14/2012

保安員が審査をした上で、さらに原子力安全委員会がダブルチェックする、という本来の手続きを無視したこの「政治判断」。これが許されるなら「この国は何でもあり」と言われてもしかたがない。純真な子供たちには聞かせたくない話だ。

自分の庭先に作れないほど危ないものは、他人の庭先にも作るべきではない

04/14/2012

保安員が審査をした上で、さらに原子力安全委員会がダブルチェックする、という本来の手続きを無視したこの「政治判断」。これが許されるなら「この国は何でもあり」と言われてもしかたがない。純真な子供たちには聞かせたくない話だ。

原子力安全委員会、ようやく本来の仕事に目覚めてくれたのか!?

03/16/2012

今の段階で、もっともストレステストが必要なのは原発ではなく、安全神話を作り出し、津波への対策を「想定外」として意識的に排除し、事故の際には十分な情報を流さずに住民を被曝させてしまった、原子力安全・保安員そのもの。まずはそこから直さなければ原発再稼働などありえない。

東電の法的処理も出来ない腰抜け政治家たち

02/28/2012

本来ならば政治家が霞ヶ関と電力業界に大鉈をふって、電力業界との癒着が生み出した「人災」である原発事故の責任を取らせるべきなのだが、官僚の助け無しには法律の改正も予算の作成も出来ない政治家は、東電の法的処理(破綻処理)も出来ない腰抜けばかりだ。

福島で作られつつある異様な「空気」

02/13/2012

自分の子供がいつ癌や白血病になるか心配しながら生きて行くような生活を地元の人に押し付け、かつ、その心配を口に出す事すらはばかれるような「空気」を作る政府。まるで戦時中の日本だ。

渡辺謙のダボス会議での発言

02/01/2012

”「原子力」という、人間が最後までコントロールできない物質に頼って生きて行く恐怖を味わった今、再生エネルギーに大きく舵を取らなければ、子供たちに未来を手渡すことはかなわないと感じています。”

本当にストレステストが必要なのは原子力安全保安院

01/23/2012

ここまで国民の信頼を失ってしまった保安院が何と言おうと、「国民の理解」は全く得られない。個々の原発のストレステストをする前に、日本のエネルギー政策を担う組織そのものに大きなメスを入れるべきである。

トヨタ自動車が原子力発電機を搭載した自動車を売らない理由

01/07/2012

原子力損害賠償法は表向きは「被災者の救済」を目的にしたように書かれているが、この法律の一番の目的は電力会社の救済である。

放射性物質の風が吹くと「えせ科学屋」が儲かる

11/17/2012

そもそも、放射性物質は「物理的な除去」が唯一の除去方法で、放射性物質を消化して安全な物質に変える微生物も、放射性物質から放射される放射能で光合成をして無害化する微生物も存在しないので、甘い言葉に騙されてはいけない。

「空気に支配される大人」にはならないで欲しい

11/15/2012

とても残念なのは、300人以上の経営者クラスの社会人が集まりながらも、「孫さんの言う事も一理ある。私も闇雲に原発の再稼働を容認するというのは間違いだと思う」と発言する勇気のある人が一人もいなかったということ。

「秩序の維持」のために「出る杭」は徹底的に叩く日本

10/26/2012

日本の官僚システムは「秩序の維持」を重視するあまり、今の秩序を一度破壊して新しい物を作り直そうという力に対して過剰な拒絶反応を起こしてしてしまうのだという。まさに「画策者なき陰謀」である。

福島第一にはメルトダウンした核燃料よりももっと危険なものがある

10/21/2012

福島第一でもっとも危険な存在は実はメルトダウンしてしまった1〜3号機の核燃料ではなく、4号機のプールにあって取り出す事もままならない大量の使用済み核燃料である。万が一4号機のプールがこれから起こる地震で壊れたりしたら、関東にも人が住めなくなるのだ。

TPPを「のび太とジャイアン」の関係で説明してみる

10/20/2012

ジャイアン(米国)抜きで野球チーム(EAC)を作ることにのび太(日本)が躊躇しているうちに、ジャイアンがTPPという草野球チームにいつの間にかリーダー格として参加してしまい、日本にも参加を呼びかけて来たので断れなくなってしまっている。

なぜ1000年に一度の天災を考慮する必要があるのか

10/14/2012

一度でもシビアアクシデントを起こしたら大惨事になる原発の場合は、個々の施設に徹底的な安全対策を施した上で、それぞれの安全性をすべて掛け合わせても100万年に一度しか起こらないと言えない限り続けるべきではない。

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